早速D進を後悔した(まだ進学してない)

まだ進学してもいないのに早速後悔して大きく気持ちが下がった(そしてなんとか持ち直した、たぶん)。
 
なにがって、やっぱり自分の場合、志的な部分が弱いのが痛いと思う。なにを隠そう、進学理由「ボスに言われたから」なので。
 
学振の申請書を書く(+実績のために論文書く)作業がしんどすぎて、かなり心が折れそうになったときに、「人に言われて人生変えてこんなしんどい思いしてる自分、雑魚過ぎんか……??」ってなった。
 
そしてこれからしんどい思いをする度に同じ感情になるかもしれないと思うと、マジで進学辞めようかと思った
 
なんとか持ち直したのは、しんどさが落ち着いてきたことと、コロナのせいにした。なので、根本的な解決になっていないけどそれこそこれから就活するにしてもコロナのせいでしんどいことは確定してるので、どうしようもねえなってところ。
 
まあ死ななければなんでもいいのだが、これからあと何回このレベルで気持ちが下がるのかと思うと、中々恐怖。
 

じゃあどう対処していくのかという

2つアプローチがあると思う。

・苦痛を苦痛だと感じないようなメンタリティに持って行く

・苦痛を和らげるなにかをどうする

 

前者は今後の自分の成長?次第なところはあるけど、積極的にそれ(研究を好きになること?)をしたくはないな。だって大して好きじゃないし。研究するよりも家でゲームをしたい。

 

じゃあ結局後者になるわけで、今回の場合は特に娯楽を絶っているわけではなかったのに、それでもしんどかったので、やっぱり人とわちゃわちゃする、って大事やなと。

 

今回はコロナのせいでどうしようもなかったけど、今後進学したら同期も減るわけで、和らげるどころか防御力下がる。

 

結論:友達と彼女を作らないといけない。無理ゲー。終了。

D進(博士課程進学)のネガティブな要素

 
 
修士卒で就職した生活の想像との比較で)D進をためらった要素、すでに後悔してることを書く。
 
 

収入が相対的に少ない

圧倒的にこれ。金は社会人同期と比べたらマジで少ないことは間違いない。なんてったってボーナスが出ないので。かつ残業代も。基本給も1年目はともかく2,3年目は学振の20万と比べても差が間違いなく出る。
 
そしてそもそもDにいけば学費がかかる。
 
とりあえず金がない。ただ後述するように友達もいなくなるので社会人と比べたら支出も少ないかもしれない。いや、それでも金がない。
 
金を使うことで、もしくは金がかかる趣味などでストレス管理をするタイプなら中々厳しい生活になるかもしれない。自分の場合はゲーム映画酒なのでギリギリ耐えてると思っている。けどなってみないとわからない。ああ金がない。
 

実働時間が長い

これに関しては社会を舐めるなと社会人の方からお叱りが来そうだが、なんとなく博士学生のが実働長そう。社会人は勤務時間が決まっていてかつ最近の大企業は残業できないようになってきているらしいので。
 
ホワイトな大企業に比べたら平均的な博士学生の方が実働は長いと思う、多分。まあもちろん業界・分野にもよるだろうけれども。
 
博士卒で就職した先輩が「土日完全に休みなのが凄すぎる」って言ってた。
 

人脈的な弱さ

シンプルに関わる人の数が段違いだと思う。同期はいなくなるし、普段関わる人と言えば教員プラスB4~M2の学生のみ。あとは学会で会う共同研究先の人数人。一年で新しく関わる人と言えばその年入ってくる学生4,5人のみと言っても過言じゃない。
 
もちろん友達もできない多分。自分の場合は、中学時代の友達と今でも遊び続けていて、彼らはすでに働いているので、進学しても少なくとも今くらいのペースでは会えるだろう、って算段は一応ある。それでも大学の同期と遊んでた時間が丸々無くなると考えると中々のものがある。この辺を本格的に後悔し出すのは来年になりそう。
 

恋愛的な弱さ

まあ普通に考えて年齢一緒で学生と大企業社員なら後者選ぶよねてハナシ。
 
まあ学生って言うから悪いんなら「大学で研究員みたいなことやってます……」って言ったとしても収入がぜんぜん違うんやから結局社会人選ぶよってハナシ。
 
そもそも出会いがないよねってハナシ。
 
結論:終わり

D進(博士課程進学)のきっかけ

 
M2の春、D進をすることにした。正直、血迷いでしかない。
 
自己紹介でも嫌々、と書いたけど、マジで嫌々。悩むなかで数々のD進に関連するブログ記事とかを読み漁って思ったのは、博士課程進学する人は、「研究は好きだけど、就活やお金の面が不安」みたいな考えの人が多い。
 
一方自分は全くもってそんなことはなかったので、あくまで自分の体験に乗っ取って「そこまで研究は好きじゃないけど色々あって迷っている」人たちに響けばいいなとか思いながら書く。とは言いながらも、自分の感情の整理の面が大きい。
 

きっかけ

 
これはもう、「ボスに言われたから。」に尽きる。大体M1の1月の半ばごろ。それまでは学科の推薦使って適当に就職するつもり100%だった。どうしてこうなった。
 
 

3年で卒業できそう

 
博士の学位を取得するには、各学科で定められた要件を満たす必要がある。ウチの場合は「(国内でも良いらしいが基本は)海外のジャーナルに筆頭著者として英語で投稿論文3報以上」。
 
他大や他分野の話を聞くと、3年で卒業できない(上記要件を満たせない)こともよくあるらしい。
 
自分の所属する研究室は、教員陣がかなりすごい。実績的な面はかなりのもん。ゆえに環境も整っているしお金もある(かなりり重要)ので、普通に実験してれば要件を満たすことはおそらく難しくない。加えてボスはこれまでに20人以上博士学生を輩出してきたという意味でノウハウもあった、先輩もいた。
 
そんなこともあって、とりあえず4年も5年もいることにはならないだろうなっていうのが理由のひとつ。コレまでの先輩で4年以上かかって卒業した人は聞いたことが無かった。
 

(民間企業への)就職は問題なさそう

 
自分はアカデミックに行くつもりは無いので、民間への就職前提で書く。アカデミック行きたいならやっぱり運と実績も大事になってくるんじゃないかなと思う。これはうちの研究室に限らず、分野とか時代の問題だと思う。『博士学生が100人の村』とかはかなり悲観的に書かれているのは有名な話で、最近は大企業とか特に博士卒の採用も増えてきている(四季報とかでも確認できます)。理系、特に工学部とかはその傾向が強いと思う。
 
なのでまあ、食いっぱぐれることは無いな、という感覚。
 

学振が貰えそう

 
学振とは学術振興会の研究員に採用されることを言い、採用されると月に20万貰える。これはマジで大事で、普通の人がD進をためらう理由のほとんどはお金にあると思う。
ボスが学振に絶対の自信を持っていて、まあそれを信じた(というかまだ採用は決まってないので騙されたつもりで乗っかってる状況)。ただ、担当教員の過去の学生で学振に採用された人が一杯いるというのは少なくともプラス要素と思う。もし落ちたとしても奨学金とか学費免除とか結構色々あるので、まあ頑張るしかない。
 

M1の1月時点で行きたい企業ややりたい仕事がない

 
これはそのまんま。B4、M1の間は無給で研究やるのマジでクソ、地獄だなって思い続けて生きてきたので、お金もらえたらなんでもよかった。ただ、関西には残りたかった。理系のメーカーの工場とかは辺鄙なところにありがちなので、そこは就活の幅を多少狭めた。ただ、一番大きいのは次で
 

学科の就活のシステムがまあまあくそだった

 
特定されて困ることはないけどなんとなくぼやかす。それともこんなクソシステムが意外とスタンダードなんだろうか。
 
うちの学科には企業からの推薦が一杯来ていて、それは素晴らしいことではあるのだが、一社一人という縛りがあって、それが不便でしかなかった。Aさんが学科推薦でB社を受けて採用されたら、自分は自由でB社を受けに行って採用されても辞退しなければならない(あるいは採用されないようになっている)、というルール。
 
いつか詳しく書くかもしれないが、とりあえず就職活動が極端にやりにくくなる制度があって、このせいでD進を決定したってのは正直大きい。このルールは博士卒就職には適用されないので。ろくに行きたい企業も決まってないのに選択肢狭いんじゃやってられなかった。
 

教員の人間性

 
これもまあ大きくて、組織に所属してライフワークを行っていく上で一番大事な要素は周りの人だと思うし、よく言われること。
 
正直教員にはかなり恵まれていて、それはもちろん厳しく言われることも多々あるけども、理不尽に思うことはほとんど無いし、成果を出せば当然、出なくても自分の思考をちゃんと伝えれば認めてもくれる。
 
とは言え、ストレスを感じる要素はいくらでもある。自分の場合だと、学会発表、そのための資料作り。逆にストレスフリーなのは基礎検討寄りの実験をしてるとき。ただ社会に出ても多かれ少なかれストレスは感じるわけで、その要因の1つは人間関係になると思うし、上司ガチャ引くくらいなら(結局引くことにはなるけど)、プラス3年知った人のもとで学んでも良いかなと思った。
 

時間、スケジュール的な自由度

 
もちろんD進したら今よりはやることも増えて教員も厳しくなるとは思うけど、それでも、切羽詰まってる時期じゃなければ、急な思い付きで1日、2日くらいなら休める自由さはメリットだと思った。
 
うちにはコアタイムがないので、成果さえ出してればあとは自由。これをメリットと感じる人は大体朝苦手ゆえな気がするが、自分の場合はかなり朝型で、なんなら朝早くから行って夕方には帰ることを理想としている。
 
まあそんな理想通りにはいかない気もするが、少なくとも就職するよりはその部分でストレス管理できそうなのは、良いと言っていいんじゃないかと思った(結局就職するなら一緒じゃね問題は置いといて)。
 
とりあえずはこんなもんかな~。
次は嫌だった要素すでに後悔しちゃってることとかを書きます。

自己紹介

1浪したのち旧帝大の工学部に入学、成績は底辺付近をさまよいつつもなんとか4年で卒業してそのまま大学院も同じ研究室に所属。ボスにD進をすすめられ、嫌々ながらも進学を決意し今に至る。分野は物理系。

 

ブログは前々からやりたいとおもっていて、開設して何日かだけ書いて挫折、を3度ほど繰り返した。4度目の正直にしたい。